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はじめに
子どもにとって『遊び』とは『生きる』ということ、これは私が多くの子どもたちと関わってきた体験から学んできたことです。ちょっと大げさに聞こえるかもしれませんが、子どもは遊びながらたくさんのことを経験し、学ぶことで心身ともに成長していきます。そのため子どもにとって『遊び』は食べたり飲んだり眠ったりといった、人間の生命を維持する行為と同じように大切です。
体調不良時の子どもとの遊び
昨日は元気だったのに朝起きたらお熱がある、今日は仕事休まなくちゃ…子どもの体調不良はよくあることです。私も何度か経験がありますが、職場にお休みの連絡をし終わると『まま、きょう保育園おやすみ?』とニコニコしながら聞いてくる娘。『元気そうね!』となんとも複雑な気持ちになりますが、気持ちを切り替えて早く体調が良くなるよう行動していきましょう。ここでは体調不良~回復期の遊びについてお話していきたいと思います。
1.体調不良時:子どもがぐったりしているとき
〇横になって遊べるものを
体調不良時には普段より体を休めるといいのですが、子どもに「寝ていなさい!」といっても、おとなしく寝ていられる子はあまりいません。ご家族の方も一緒に横になり、好きな音楽を聞いたり絵本を読んだり、手遊びをやって見せる等して安静に過ごせるようにしましょう。
最近はタブレットやスマートフォンの普及もあり、好きな動画やテレビを見ている方が子どもが安静に過ごせる、と考える方も増えてきています。しかし、体を休めるという観点から長時間の目への刺激はお勧めできません。時間を決めるなどして上手に活用して下さい。
〇十分に甘えさせてあげる
体調不良時にはいつもに増して大好きな家族に甘えたいものです。不機嫌で泣いていることも多いでしょう。普段よりも一層抱っこなどのスキンシップや優しい言葉がけを心がけましょう。からだが辛いとき、甘えたい気持ちを受け止めてもらえることで子どもは安心・満足感を得ます。心が満たされることも療養上とても大切です。
2.回復期:子どもが元気になってきたら
〇室内で遊べるもの
絵本を読む、工作や折り紙、テーマに合わせたお絵描き(動物園や食べ物屋さん等)などご家族が一緒に遊べるものを選びましょう。楽しみながら回復を後押しできる、座って過ごせる遊びが良いでしょう。子どもの好きなお家での過ごし方があれば、じっくり取り組むチャンスと捉えてみてください。新しい遊びが見つかるかもしれません。
〇お外で遊びたいと言ったら
解熱し始めると子どもは途端に元気になります。「お外で遊びたい」「〇〇はいや」など、素直に気持ちの表出をしてくるでしょう。しかし、体力の落ちている病み上がりの状態での外遊びは症状悪化の可能性もあるため控えましょう。「そうなんだね。お外で遊びたいくらい元気になってきたんだね」とまずは子どもの気持ちに共感し受け止めましょう。そして、お家でできる遊びを何個か準備し本人へ提案、プレゼンしていきましょう。(ここはご家族の力の見せ所です。大変ですがここを頑張ればお家遊びがスムーズに取り組めます!)外遊びよりも面白そうだな、と思わせたら大成功!存分に子どもと一緒に遊んでください。
~我が家の娘(4歳)遊びの例~
◎とにかくたくさん食べさせるごっこ遊び
コックさんはなぜか母で、娘はウエイトレス。みんな病み上がりのお友達です。「いっぱい食べて早く元気になるんだよ。」と、自身が言われている言葉をそのままお友達に言っています。一番たくさん食べた子が優勝(大食い大会?)。この日はカワウソのかわちゃんが優勝しました。
◎顔のシールを貼って、体を考えて書く遊び。シール遊びも王道ですね。
終わりに
子どもが体調不良でぐったりしている場合はまずはしっかり看病することが大切です。いつも以上に掃除や洗濯、体調に合わせた食事の準備など家事も大変になります。しかし、辛いピークを越えて元気がでてきた子どもに対して、遊びたい気持ちにとことん付き合ってもよいかもしれません。子どもの成長は早く、一緒に遊べる時間は意外と短くあっという間です。どんな時でも子どもの遊びたい気持ちに寄り添えると良いのではないでしょうか?
新川崎ふたばクリニック 看護師 伊藤