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ウンチのはなし:子どもの便秘|新川崎ふたばクリニック小児科皮膚科|新川崎駅と鹿島田駅から徒歩1分

ウンチのはなし:子どもの便秘

食べた物は、口で咀嚼され食道を通り胃に運ばれ消化され、小腸で栄養分が吸収され、流動体で大腸に入ります。大腸を通過する間に水分が吸収され固形状となり、直腸にたまると便意を催しウンチとして肛門から排泄されます。最良とされるバナナウンチでは、80%は水分で、残り20%は食べかす、腸の老廃物、腸内細菌がそれぞれ1/3です。腸での滞留時間が長くなると、水分がさらに吸収されるために水分量が少なくなり硬いウンチになります。

ウンチが硬くなると出にくくなり、出ないとますます硬くなり肛門が切れたりして痛い、痛いと排便を我慢しウンチが更に硬く太くなり・・・と悪循環になりがちです。高度の便秘になるとウンチを肛門から指で掻き出すこともありますが、子どもにとってはとてもつらい経験です。軽いうちに対応することが大切です。

ウツンツーと顔を赤くして頑張っているがなかなか出ない、痛がる、肛門が切れて出血する等の症状があればかかりつけ医に相談しましょう。オムツを替えるときに肛門の上方に出っ張り(見張りイボ)があれば何回も肛門が切れています。トイレトレーニングを始めて、オシッコはトイレでできてもウンチするときにはオムツにこだわる場合、便秘が原因のことがあります。痛いので我慢しながらちょっとずつ出す癖がついているためオムツにこだわります。いつもオムツ、パンツが少量の便で汚れる場合も高度の便秘が隠れている場合があります。大量のうんちが溜まると便意を催さなくなり少しずつ漏れ出てくるためです。

成人の便秘では規則正しい生活、水分の摂取、食事内容等の生活指導が基本になりますが、子どもの便秘は生活指導では改善しにくいので、排便困難が続くときには早めに主治医に相談しましょう。子どもの便秘では、排便困難を改善して適切な生活習慣を得やすくしてあげることが大切です。便秘の薬には、ウンチを柔らかくする薬と排便を促す薬があります。子どもの便秘の多くはウンチを柔らかくする薬でコントロールできますが、高度の便秘で直腸が拡張し便意を感じにくくなっている場合は、浣腸等の排便を促す薬でしばらく強制排便させて直腸を元の状態に戻す必要があります。

ウンチを柔らかくする薬で、硬く太かったウンチがツルっとしたバナナウンチあるいは有形軟便になり、便意を催して直ぐに出る日々が続けば薬を漸減し排便困難が再発しなければ薬をやめることができます。3歳前後の便秘では、トイレでの排泄等の基本的な生活習慣が身につくように見守ります。オムツ排便が習慣化している場合は、排便困難が消失しても痛みに対する恐怖感のためトイレ排便を嫌がります。強制せずに優しく誘導すれば、成功体験を契機にトイレ排便するようになります。トイレ排便が同じ時間帯に週5日以上あり、排便が規則正しい基本的生活習慣になれば大丈夫です。

新川崎ふたばクリニック

  院長 佐藤 清二

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