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予防接種の大切さを振り返る|新川崎ふたばクリニック小児科皮膚科|新川崎駅と鹿島田駅から徒歩1分

予防接種の大切さを振り返る

新川崎ふたばクリニック院長

佐藤清二

予防接種の大切さを振り返る

予防接種が果たしてきた役割

日本人の平均寿命は、太平洋戦争(1941年~1945年)前は40歳前後でしたが、戦後は平和・衣食住・医療に恵まれ世界に冠たる長寿国になり、2019年には女性87.45歳、男性81.41歳となっています。その最大の要因は、感染症による死亡、特に子どもの死亡が激減したためです。生まれた赤ちゃん1000人の中、戦後間もない1950年頃までは100人以上の赤ちゃんがお誕生日を迎える前に亡くなっていましたが、2019年には1.8人に減少しています。戦前は多くの赤ちゃんが流行する感染症の犠牲になっており、「麻疹」、「天然痘」は「命定め」と言われるくらい怖い病気でしたが、衛生環境や栄養状態の改善、1948年に制定された「予防接種法」に基づくワクチンの普及に伴い子どもの生命を脅かす感染症の大きな流行は見られなくなり犠牲になる子どもは大きく減少しました。

予防接種内容の推移

現在、子どもを対象にした予防接種には、定期接種としてヒブ(インフルエンザ菌B型)、小児用肺炎球菌、B型肝炎、ロタウィルス、4種(ジフテリア、百日せき、破傷風、ポリオ)混合、BCG、MR(麻疹、風疹)混合、水痘、日本脳炎、ヒトパピローマウィルス、任意接種としておたふくかぜ、インフルエンザの12種類のワクチンがあります。因みに、1952年生まれの私が受けてきた予防接種は、子どもの頃の天然痘、BCG、ポリオ、インフルエンザ、最近の帯状疱疹、新型コロナウィルス、計6種類のワクチンのみです。右上腕に天然痘ワクチン、左肩にBCGワクチン接種痕があります。ポリオワクチンは、小学校4年生時に開始され体育館で整列して椅子に座り、上を向いて大きく開けた口に先生がポリオ生ワクチンを滴下し回られたと記憶しています。甘く美味しい(?)ので何回も椅子に座った同級生が叱られていました。1960年にポリオウィルス感染症の大きな流行があり5000人以上の小児麻痺患者が発生し、世論の盛り上がりと当時の厚生大臣の英断でソ連からポリオ生ワクチンが緊急輸入され子どもに投与されました。1961年以降小児麻痺患者は激減しました。

予防接種は適切な時期に

ヒブと肺炎球菌は小児細菌性髄膜炎に主たる起炎菌で、母体から移行した抗体が亡くなる5か月頃から罹るようになります。因ってヒブと肺炎球菌の予防接種は、生後2か月から開始し、6か月までには3回終了するスケジュールが推奨されます。定期接種前はヒブ髄膜炎患者が年間約600名、肺炎球菌髄膜炎患者が約200名発生し、5%の方が亡くなり、20%前後で脳の後遺症が残りましたが、ヒブワクチンと肺炎球菌ワクチンが定期接種化された2013年以降は、ヒブによる小児細菌性髄膜炎は接種開始前の1~2%に激減し、肺炎球菌による小児細菌性髄膜炎は20~30%に減少しています。ただし、両ワクチンの定期接種化が欧米先進国に比し約20年遅れたことは残念でなりません。

予防接種の意義・スケジュールを理解しワクチンで防げる病気にならないために

ワクチンデビュー(初めての予防接種)は生後2か月前後で、その後の接種スケジュールが5か月までは毎月ありゆっくりできません。生後2か月以前にあるいは妊娠中に小児科外来を訪れ、小児科医師・小児科経験豊富な看護師と予防接種のみならず、健診や育児に関し質疑・応答されることをお勧めします。特に、初めてのお子さんではちょっとしたことが気になり心配になって当然です。事前の対話で少しでも安心頂ければ幸いです。

ご連絡頂ければクリーンタイムでゆっくりできる時間を予約します。

 

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