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背の伸びには栄養、ホルモン、環境、遺伝、慢性疾患等々様々な要因が影響しますので、背の伸びが順調であることは子どもの重要な健康指標です。成長曲線に身長、体重の測定値を記入(点描)し成長が順調であることを確認しましょう。成長曲線はwebで簡単にダウンロードできます。低身長と成長速度の低下があれば、かかりつけ医にご相談ください。
低身長は−2.0SDより小さい身長と定義されます。成長曲線に計測値を点描すると一目で分かります。身長順に並ぶと−2.0SDから+2.0SDに95.4%の人が入り4.6%の人がこれより低いあるいは高いので、2.3%の人が低身長になります。つまり、100人集まると前から2~3番目の身長に相当しクラスで一番前というイメージです。ちなみに−3.0SDから+3.0SDには99.7%が入りますので−3.0SDの身長は1000人集まると前から1~2番目の身長で、学校で一番低いくらいです。低身長の程度が大きいほど治療すべき疾患や是正すべき要因がある可能性が大きくなります。
成長速度とは1年間に伸びる身長でcm/年で表示されます。成長速度が低下すると成長曲線では身長が低い方にずれていきます。ずれが成長曲線上で1.0SDに近いずれはまれであり、病的要因がある可能性が高く注意が必要です。成長速度低下が続くと何れ低身長になりますが、低身長になる前に気付き治療すべき病気があります。成長速度低下に気付くためにはデータを点でなく線で評価することが大切です。成長期の子どもでは年に3回は身長・体重を計測し、継続的に成長曲線上に点描しましょう。
背の伸びが心配なときは気軽にご相談ください。成長には多くの要因が影響しますので、その評価には多様な情報が必要です。特に、成長曲線作成に必要な成長データ(母子手帳、園・学校での身長・体重計測値)が大切です。受診される前に成長データがわかれば診察がスムーズに進みますので、前もって問診票をお送りします。受診されると、背の伸びに影響するような要因・病気に留意しつつ診察を行い、必要であれば検査を予定します。成長ホルモン治療適応があれば導入できますが、治療可能な期間が短いと効果が薄れますので、背の伸びが心配であればるべく早く受診ください。
新川崎ふたばクリニック
院長 佐藤 清二