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子ども庁(省)を応援しましょう|新川崎ふたばクリニック小児科皮膚科|新川崎駅と鹿島田駅から徒歩1分

子ども庁(省)を応援しましょう

子ども本位の、少子対策・子育て支援を含めた実効性ある政策を立案・遂行する組織作りが超党派で動き出しました。効率性を求めるものではなく、子育てをゆっくり、ゆったりとできる豊かさを求める内容であって欲しいと思います。子育て中の親御さんには注目して頂き、時には声を出してより良い組織づくりを応援したいと思っています。

 

小児科医として年齢を重ねるごとに子どもたちを見て心が大きく和むのは、自分の未来が短くなった分、子どもの笑顔に泣き顔に未来をより強く感じるからです。子どもは未来そのものであり、子どもが健やかに育つようにと願いながら毎日の診療を行っています。

日本は優れた医療保険制度で国民の健康が守られており、乳児死亡率が世界最低レベルで維持されていることは小児科医として誇らしいことですが、不登校、心身症、いじめ等の増加には心を痛めています。日本は経済的豊かさを目標に発展すると共に生活や家庭の在り方が大きく変化する一方で、子どもの養育環境の整備が遅れていることもその大きな要因と思われます。親御さんが余裕をもって安心して子育てをするためには、子育てを支援する社会的仕組みの時代に合った改革が必要ですが充分ではありません。

例えば、乳幼児の子育てを支援する施設として保育園、幼稚園、子ども園がありますが、夫々厚生労働省、文部科学省、内閣府と管轄が異なり縦割りの3重行政になっています。子ども園は、保育園と幼稚園の統合が検討された時に0歳から就学前までの子どもをお母さんの就労に関わらず利用できる施設として設置されましたが、色々な思惑があり保育園と幼稚園もそのままと複雑になり利便性の大きな向上には繋がっていないようです。

子ども庁(省)の基本構想には保育園、幼稚園と子ども園の統合があり、これに義務教育を入れるか否かが議論されているようです。個人的には、義務教育も入れる方に賛成ですが、皆様はどう考えられますか? 施設の整備のみならず、子育てに関連する授業料以外の学校教育費、給食費、医療費、幼児教育費・保育費の無償化等、子育てへの経済的支援も子ども庁(省)の重要な仕事になります。

財源が心配ですが、ほとんどの先進国が加盟しているOECD(経済協力発展機構)に加盟している38か国の2011年データベースでは、高齢者に対する支出と子ども・家族に対する支出の比率は加盟国全体で3.2でしたが日本は10.4でした。高齢少子社会の先頭を走る日本の事情もありますが、その根本的解決には子育てが安全で楽しく豊かな気持ちになり希望が持てるような子育て支援・環境整備しか思いつきません。待ったなしで子ども支援への配分を増やし未来への投資に舵を取らなければなりません。

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