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冬の健康づくりに役立つ「湿度」のお話|新川崎ふたばクリニック小児科・皮膚科|

冬の健康づくりに役立つ「湿度」のお話

最近は朝晩の冷え込みが強くなり、乾燥を感じる方も多いのではないでしょうか?

気温が低下し乾燥する冬には、風邪やインフルエンザ等の感染症が増えます。その大きな理由のひとつが「湿度」と言われています。

今回は湿度と感染症の関係、そしてご家庭でできる簡単な対策についてもお話しします。

 

ー湿度と感染症の関係ー

私たちの鼻や喉の粘膜は、外から入ってくるウイルスや細菌をブロックする重要な防御バリアです。

空気が乾燥すると

・鼻や喉の粘膜の水分が失われ、ウイルスが体に入りやすくなる

・ウイルスが空気中を長く漂いやすくなる

といった理由で、感染しやすい環境になってしまいます。

 

とくに子どもは大人より気道が敏感で、防御機能も未熟なため、乾燥による影響を受けやすい傾向があります。

そのため、暖房と加湿器などを使用して室内の気温と湿度を上げることが冬季に有効なウイルス対策の一つになります。

 

ー医学的にみた加湿の効果ー

医学的な研究でも、室内の湿度を40~60%程度に保つことが感染症の予防に有効であると報告されています。

適切な湿度(40~60%)を保つことで

①感染症を予防しやすくなる

・ウイルスが体に入りにくくなる

・侵入しても排出する力が維持される

特に呼吸器感染症が増える冬~春は効果が期待できます。

 

②咳や痰が出しやすくなる

湿度が適切だと、痰の水分量が保たれます。

粘り気が減ることで、咳をして痰を出しやすくなりなります。

 

③鼻詰まり・鼻水が改善することも

鼻の粘膜が適度に潤うことで、鼻呼吸がしやすくなります。

お子さんは鼻詰まりだけで眠れないこともあり、加湿は睡眠の質向上にも役立ちます。

 

ー加湿器を使用するときの注意点ー

加湿器を使用する場合は以下の点に気を付けましょう。

・水は毎日交換し、タンクを清潔に保つ

 汚れた加湿器はカビや細菌を撒いてしまい、逆効果になることがあります

・置き場所に注意

 子どもの手の届かないところに置きましょう。スチーム式は特に火傷に注意しましょう

・湿度の上げすぎはNG

 湿度が高すぎる(60%を超える)とカビやダニが増えやすくなります

 

ー加湿器がなくてもできる乾燥対策ー

「加湿器がない」「置くスペースがない」などの場合でも、できる対策はあります。

・室内に濡れたタオルや洗濯物を干す

・定期的に水分補給をする

・エアコンの風が直接あたらないようにする

 

ーまとめー

お子さんの健康を守るためには、手洗い・休養・食事に加えて

室内の湿度管理がとても大切です。

ご家庭でもできる範囲で、快適な湿度を保ってみてくださいね♪

 

ー参考文献ー

「換気」と「加湿」の新常識。冬の感染症対策とは・・・?|大正健康ナビ|大正製薬

・厚生労働省 保育所における感染症対策ガイドライン

・法研関西 ヘルスケアnote 「職場や家庭で!加湿による感染対策」

院長 志田 洋子
記事監修
院長 志田 洋子

東京女子医科大学東医療センター(現・東京女子医科大学附属足立医療センター) 小児科、松戸市立病院(現・松戸総合医療センター) 新生児科、戸田中央総合病院 小児科、東京女子医科大学東医療センター 小児科

日本小児科学会 小児科専門医、日本小児科学会 認定小児科指導医、感染症学会認定 感染症専門医、日本小児感染症学会 小児感染症認定医、ICD制度協議会 Infection Control doctor

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